Case study『久留米市環境部庁舎』
『ZEB』化達成による大幅な省エネ化
+非常時も1日以上電力供給可能!
ZEBの分類『ZEB』
事業年度2020年度(実施中)
エリア福岡県久留米市
新築/既築既築
建物地上3階 鉄筋コンクリートRC造
建物用途事務所等
一次エネ削減率106%
この建物は、ごみ収集を直営で行っていた時に車両基地でしたが、平成29年に本庁舎から環境部が移動してきたことにより、災害ごみ対策本部となりました。その際に本庁舎から移動してきた職員によると、足元が極めて寒く、温熱環境が決して良いとは言えない状況でした。その上、空調機器も老朽化が進んでいました。一方、屋上がひらけており、太陽光発電を置くスペースがありました。それらを踏まえた改修について都市建設部設備課に相談したことから、事業が始まりました。
都市建設部環境課からZEBの話を聞き、一度調査をしてみるよう勧められたため、ZEBの可能性を検討することとなりました。 ところが、他市の事例を調査していくと、ほとんどが新築であることが判明しました。 新築を行った自治体に確認したところ、高機能な設備を導入しており、難しさを実感していました。そして、建築会社などにも相談してみましたが、既存改修によるZEBは難しいという答えを聞いていました。
しかし、さらに調査を進めていく中で、津山市総合福祉会館の事例を知り、現地見学及び施設利用者に対してや設計・施工についてヒアリングを行い、設備改修によるZEBが技術的に可能であるということが分かり、進めてみようという機運となりました。 その後、ZEB可能性調査を行い、環境部庁舎でZEBが可能なこととその費用が明確になったため、ZEBの実現を進めることとなりました。同時に、検討していた環境省の補助事業の公募があることが分かり、可能性調査の結果を用いて、財政部局に対してZEBの経済的メリットを説明することで、了承を得ることができ、ZEBを進めることができました。
■LED照明
■パッケージエアコン
■高効率換気扇
■アモルファストランス
■床裏 吹付け硬質ウレタンフォーム
■Low-E 真空ペアガラス
■エネルギー計測装置
■太陽光発電
■蓄電池
CO2削減量46t CO2/年
ランニングコスト削減額228万円/年
全国初の設備改修『ZEB』となり、久留米市のアピールとなりました。 また、環境部だけだとなかなか進まなかっただろうと思われますが、都市建設部と協調して進めることで、ZEBが可能となりました。
その結果、温熱環境は大幅に改善されました。以前は登庁した際、室内が寒かったですが、現在は室内が暖かい状態です。
また、空調ムラもなくなり、音も静かになりました。
そして、全熱交換換気により高効率で換気できるので、感染症対策につながっているのではと考えられます。
久留米市環境部庁舎 太陽光発電システム
(左) 久留米市環境部環境政策課 堤綾子様
(中央)当社担当者 山口卓勇
(右) 久留米市環境部総務 髙松英生様